FLOS「スヌーピー」が大人に愛される理由。カスティリオーニが仕掛けた遊び心と気品

1. はじめに
デスクの上やサイドボードに置くだけで、空間の格が一段上がる照明があります。
今回ご紹介するのは、イタリアの照明ブランド FLOS(フロス) のアイコン的存在、「SNOOPY(スヌーピー)」。
「スヌーピー」という愛らしい名前からは想像もつかないほど、重厚でエレガントなこのライト。なぜ発表から半世紀以上経っても、世界中のインテリア愛好家を虜にし続けるのでしょうか?その魅力を紐解きます。
2. 照明界の革新者「FLOS(フロス)」とは?
まずは、このライトを生み出したブランドについて。
FLOSは、1962年にイタリアで設立されたモダン照明のトップブランドです。「光」を単なる機能としてではなく、アートや哲学として捉え、革新的なデザインを次々と発表してきました。
アキッレ・カスティリオーニをはじめ、フィリップ・スタルクやジャスパー・モリソンなど、時代を象徴するデザイナーと協働し、数々の名作を世に送り出しています。FLOSの照明は、多くの美術館で永久収蔵品(パーマネントコレクション)として登録されており、その価値は時代に左右されません。
3. デザインの背景:カスティリオーニ兄弟の遊び心
FLOS SNOOPY(ブラック) のデザインを手掛けたのは、イタリアデザイン界の巨匠、カスティリオーニ兄弟。
彼らは日常にある形から新しい価値を見出す天才でした。1967年に誕生したこのライトは、その名の通り、漫画『ピーナッツ』のキャラクター、スヌーピーの横顔をモチーフにしています。
しかし、それは単なるキャラクターの模倣ではありません。「抽象化された遊び心」としてデザインに落とし込むことで、大人の空間にも馴染むモダンな造形美へと昇華させているのです。
4. SNOOPY 3つの大きな特徴
① 異素材が織りなす「重厚感」
ベース部分には、高級大理石として名高い「ビアンコ・カララ(白大理石)」を贅沢に使用。そこに、光沢の美しいブラックエナメル仕上げの金属シェードを組み合わせています。この「石」と「金属」という相反する素材のコントラストが、唯一無二の気品を生んでいます。
② 計算された「光の演出」
シェードの上部には、放熱用として開けられた3つの小さな穴があります。 ここから漏れるわずかな光が天井を照らし、空間に心地よい奥行きをプラス。下方向への直接光だけでなく、間接的な光の広がりも計算されています。
③ 現代に馴染む「機能性」
クラシックな外見を維持しつつ、中身は現代的にアップデートされています。 現行モデルはLED対応。さらに大理石ベースの一部に触れるだけで点灯・消灯・調光ができる「タッチセンサー式」を採用しており、操作感も非常にスマートです。
5. まとめ:一生を共にする「相棒」として
FLOSのスヌーピーライトは、決して安い買い物ではありません。しかし、昼は彫刻のような佇まいで部屋を彩り、夜は質の高い光で心を落ち着かせてくれるその存在は、まさに一生物の投資と言えるでしょう。
「可愛い」だけでは終わらない、本物のモダンデザイン。あなたの書斎やリビングにも、この「賢い相棒」を迎えてみてはいかがでしょうか。























